どうも。今回からまた新しいオモチャ作りにお付き合いください。
テーマは ラジコンボート ……なんですが、今回はひとつ大きな仕掛けがあります。 設計をほぼ全部AIにやらせてみた、というやつです。
しかもただの船じゃありません。水中のスクリューではなく、空気を後ろに送って進む「エアボート(ファンボート)」。船のくせに、実質やってることは飛びものなので、堂々と「飛びもの」カテゴリーに入れておきます。

船やのにプロペラが空中でブンブン回るやつやな
例によって全何回になるか分かりませんが、今回は #1 設計・構想編 です。まだ1個も印刷してません。それではいつも通り、適当によろしくお願いします🐈
- 買ったモーターの正体で設計方針がひっくり返った話
- AIにOpenSCADのコードを書かせて3Dモデルを詰めていく流れ
- AI設計の「ここが便利」「ここが大変」
今回の相棒はAI(Claude)です
まず、誰に設計してもらったのかという話から。
使ったのは Anthropic の Claude。ターミナルで動く Claude Code というツール経由で、モデルは主に Claude Opus 4.8(途中 Fable 5 も少し)を使いました。
やらせたことはざっくりこうです。
- OpenSCAD(コードで3D形状を作るタイプのCAD)のコードを、対話しながら書いてもらう
- 出てきた形をレンダリング画像で確認して、「ここ直して」を繰り返す
- ついでに部品表(BOM)や、この記事の下書きまで作ってもらう(この文章もそうです)
私の担当は、コンセプトを決めることと、「実物のモーターの軸径はこう」みたいな現実世界の情報を渡すこと、そして 「そこ干渉してるよ」というツッコミ。要するに監督です。

図面が一瞬で出てくるんは正直めっちゃ楽やで。せやけど丸投げで完成するほど甘ないねん、これが
なぜ双胴の「エアボート」なのか
そもそもなんで水中スクリューじゃなくてエアボートなのか。ここが今回いちばんの方針転換でした。
実は最初、AIは元気に 水中スクリュー(普通の船のプロペラ) の設計を進めていました。ところが、私が先に買っていたモーターの型番をよく見たら 「5010 / 360KV」のアウトランナー。これ、どう見てもドローン用=空を飛ぶ用のモーターなんですね。水中でブン回す構造じゃないし、そもそも防水でもない。
そこでAIに「これドローン用モーターだから、水中じゃなくてエアボートでは?」と伝えたところ、素直に 設計を全面作り直し。パイロン(支柱)の上にモーターを載せて、大きなプロペラで後ろに空気を送る方式になりました。空冷・非防水という弱点も、水面の上に置いてしまえば解決です。
船体を 双胴(カタマラン) にしたのは、幅広で安定するのと、左右対称で3Dプリントしやすいから。この辺はAIも同意見でした。

設計の中身(ざっくり)
細かい寸法まで書くと1記事で終わらないので、今回は要点だけ。
- 船体:全長50cmの双胴。プリンタに入らないので3分割して後で接着。船首と船尾は密閉の気室にして、浸水しても沈みにくくしてあります。
- プロペラ:直径18cmの3枚翅。AIに、半径ごとのピッチ角(ねじれ)を計算させて螺旋状のブレードを生成させました。低回転・高トルクなモーター向けの推力型です。
- 安全カゴ:むき出しのデカいプロペラは普通に危ないので、囲うガードを装備。両胴からニョキッと生えた2本の柱でリングを支える形。
- 舵:水中の舵ではなく、プロペラの後ろの風を左右に振るエアラダー。SG90(定番のマイクロサーボ)で動かします。
- 重心:モーターが後ろの高い所にあって重いので、バッテリーを前の低い所に置いてバランスを取ります。これもAIに計算させて、狙った位置(浮力中心のあたり)に収めました。




AI設計、ここが大変だった(本題)
ここからが本題です。「AIに任せれば楽勝でしょ?」と思うじゃないですか。そんなことはなかった。むしろ人間の仕事は別のところに移動する感じでした。印象に残ったやつを並べます。
① 最初、全力で「水中スクリュー」を作ってくる 前述のとおり。モーターの正体に気づいたのは人間側。AIは渡された情報の範囲で真面目に最適解を出すので、前提が間違ってると立派な間違いが完成します。
② 舵が真っ二つに割れる 舵にカーボンの芯(桁)を通す穴を、AIが「先端まで貫通」で作ったんですね。ところが舵は先細り。薄い先端では穴のほうが太くて、パーツが縦にスパッと分離してました。3Dの絵を見て発覚。

先端スパーンと真っ二つやんけ!薄いとこに穴あけたらそらそうなるわ
結局、穴は曲げの一番きつい根元だけに変更してもらいました。
③ FreeCADに浮気して出戻る 途中「FreeCADでやってみて」と頼んだんですが、細部の作り込みがどうも微妙で、結局 OpenSCADに出戻り。ツール選びも試行錯誤です。
④ 「面がピッタリ接すると壊れる」問題 OpenSCAD特有の話。部品同士がちょうど接していると、データが破綻(非多様体)してエラーになる。AIも何度か踏んで、わざと1mm重ねるで回避してました。
⑤ 安全カゴの固定方法が地味に難産 最初はモーターの土台にカゴを付けたんですが、片持ちでグラグラ&モーターと干渉。「船体から柱を生やして、船体にボルト留めして」と方針を指示して、ようやく落ち着きました。この辺は完全に人間のダメ出しゲーです。
⑥ 極めつけ、デッキがプリンタに入らない 最後の最後、甲板パーツの寸法を測ったら 355mm。私のプリンタは220mm。普通に入りません。→ 4枚に分割して解決。最初から言っといてくれ。

まとめると、AIは頼めば一瞬で作り直してくれるけど、「実物のモーターのボルト位置」みたいな現実は、こちらが観察して教えないと分からない。図面を描く手間は激減しましたが、その分チェックと判断に人間の時間が全部移った、という感触です。楽になったというより、役割分担が変わったが正しい。
今回のまとめと次回
そんなこんなで、いまは 全16パーツが自分のプリンタに収まって、干渉もなくなった「印刷できる」状態まで来ました。部品表もAI作なので、あとは買い出しと印刷です。

1号機やし、どうせすぐお亡くなりになるて。ええ屍になってもらお
次回は 「Let’s 3Dプリント&組立編!」 の予定。うまく浮いて、まっすぐ走ってくれると良いのですが。
ちなみに、水もの繋がりで前にこんなのも調べてました(まだ飛ばせてない)。

以上、ありがとうございました🐝


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