はじめに
さて今回は、ひずみゲージ 奮闘記 – Arduino編(Round1)の続編として、Pythonを使った計測データのログ取得にチャレンジしてみます。Arduinoを使ったシリアル通信データのログ取得になるわけですが、シリアル通信データのログ取得方法は、TeraTermやExcelのアドオン機能(Data Streamer)を使うなど、他にも色々方法があるみたいです。
というわけで早速やっていきましょう!(アイキャッチ)
コード作成
まずは公式ドキュメントを参考に、簡単なコードを書いて動かしてみましょう。
import serial
import datetime
com = serial.Serial("COM4", 38400) # COMポート、ボーレートの設定
while True: # ログと時間の取得、ファイルへの書込み
val = str(com.readline().decode("utf-8").rstrip(None))
date = datetime.datetime.now().strftime("%H:%M:%S")
with open("test5.csv", "a") as f:
print("{},{}".format(date, val), file=f)
以上、非常にシンプルですが、まずはコレでいいでしょう。
ずっとこのままだろ!
さて、それではログ取得結果を確認してみましょう。
ログ取得結果の確認
上記のコードを見てわかる通り、ログは「test5.csv」というファイルに保存されます。
ではその中身を見ていきましょう。
(前回のプログラムを少し修正し、100回平均の値のみ出力する形としました。)
test5.csv
17:33:36 | HX711 Demo | |
17:33:36 | Initializing the scale | |
17:33:36 | Before setting up the scale: | |
17:33:37 | read: | 2757947 |
17:33:46 | read average: | 2777854 |
17:33:48 | get value: | 2783448 |
17:33:49 | get units: | 2788681 |
17:33:50 | After setting up the scale: | |
17:33:50 | read: | 2790604 |
17:34:00 | read average: | 2788740 |
17:34:01 | get value: | -3980 |
17:34:03 | get units: | -2 |
17:34:03 | Readings(average(100)): | |
17:34:12 | -1.8 | |
17:34:21 | -0.9 | |
17:34:30 | -2.5 | |
17:34:39 | -2.2 | |
17:34:49 | -3.7 | |
17:34:58 | -3.4 | |
17:35:07 | -3.4 | |
17:35:16 | -3.7 | |
17:35:25 | -2.2 | |
17:35:34 | -3.7 | |
17:35:43 | -2.1 | |
17:35:52 | -1.9 | |
17:36:01 | -2.3 | |
17:36:10 | -2.9 | |
17:36:19 | -0.7 | |
17:36:28 | -0.7 | |
17:36:37 | 1.6 |
グラフでも見てみましょう。
うーーーん。なんかドリフトしちゃってますね。2線式のひずみゲージを使っているので、リード線の温度影響のせいなのかな。。日没付近にガクッと下がって、晩御飯を作り始めた19時付近にグイっと上がっているのでそれっぽい。
作戦会議
さて、どうしましょうか。今のところ考えている作戦は2つ。
- 同時に温度(気温)データを取得して、相関を確認して補正係数で調整する。
- 3線式のひずみゲージを使って、リード線の温度影響を補償する。
幸い、散歩中に1,2に必要な温度センサ(LM35DZ)、3線式ひずみゲージ(型番不明)を拾ったのでそれぞれ試してみたいと思います。
作戦1. 温度影響調査
2線式のひずみゲージで何とかするために、温度による影響を調査してみたいと思います。↓こんな感じでダンボールで計測機器を囲って、温室的なものを作ってドライヤーで空間を暖めてログを計測してみました。
そんで計測結果がコチラです。思っていたよりしっかり相関がありますね。だいたい 1[℃]の気温変化で、ひずみゲージの出力が120[-]ぐらい変化する感じですね。実際に荷重を加えた際の出力レンジの幅で、どの程度の影響があるか判断しましょう。
次回予告
ひずみゲージの特性も分かったところで、次回からは実際にひずみゲージをカーボンパイプに接着して、試験計測をしていきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。コメント、高評価、チャンネル登録よろしくお願いします。
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